筋トレとサプリメントは切っても切れない関係です。
トレーニングをやっていただけでは、筋肉は成長せず、逆に筋肉を分解してしまいます。逆にサプリメントだけ飲んでいても筋肉は成長しません。
そこで今回は、筋トレを始めようとしている方や筋トレを始めたばかりの方に向けておすすめするサプリメントをご紹介しようと思います。
ホエイプロテイン
ホエイプロテイン(英語:whey protein)とは、牛乳から作られ、脂肪やカゼイン(不溶性固形物)を除いた乳清(whey)を粉末状にしたもので、水溶性です。
精製方法の違いから下記の4種類に分けられ、それぞれ特徴があります。
製法 | タンパク含有量 | 価格 | その他 | |
WPC | 濃縮膜処理法 | 70~80% | 安い | 下痢の可能性 |
WPI | イオン交換法 | 90% | 高い | 乳糖が少ない |
WPH | 酵素処理法 | 95% | より高い | 吸収が速い |
CFM | セラミックフィルター | 90% | より高い | BCAAが豊富 |
ホエイプロテインの効果
- 筋肉を増やす(筋肥大)
- ダイエット効果
- 免疫力が高まる
BCAA EAA
BCAAやEAAはアミノ酸のことです。アミノ酸は、タンパク質を構成しており身体づくりには欠かせない栄養素です。
必須アミノ酸とは、ヒトが自ら生合成できないもしくは生合成しにくいアミノ酸のことで、体外から摂取しなければなりません。
BCAAは、分岐した構造を持つアミノ酸という意味で、「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の3種類です。
EAAは、必須アミノ酸のことで、「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」「リジン」「スレオニン」「フェニルアラニン」「メチオニン」「トリプトファン」「ヒスチジン」の9種類です。
BCAA EAAの効果
- 筋肉を増やす(筋肥大)
- 回復の促進
- ダイエット効果
- 美容効果
EAAの効果は簡単に言うとBCAAとプロテインの両方の効果が得られます。
BCAA EAAの摂取方法
BCAA EAAを飲むタイミング
トレーニングの30分前から少しずつ飲み始めトレーニング中にも飲むと効果的です。
BCAA EAAの摂取量
- BCAAは体重1kgあたり0.1g程度を目安に
- EAA量で15g以上が効果的です。
BCAAとEAAはインスリンを活性化してくれる働きがある糖質(マルトデキルトリンなど)と一緒に摂取すると相乗効果が期待できます。
ビタミン
ビタミン(英語:vitamin)とは、糖質、脂質、タンパク質、無機質(ミネラル)と同様にヒトになくてはならない栄養素で、ヒトの体内では合成できないか、合成されても必要量に満たないためエネルギー源にも体構成成分にもならない微量栄養素のことを言います。
ビタミンは、「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」に分類され、「水溶性ビタミン」は、水に溶けやすく、「脂溶性ビタミン」は、水に溶けにくい性質があります。
水溶性ビタミン | 脂溶性ビタミン | |
ビタミンB群 | (B1、B2、B6、B12、ナイアシン、
パテント酸、ビオチン、葉酸) |
ビタミンA |
ビタミンC | ビタミンD | |
ビタミンE | ||
ビタミンK |
働きについては下記の記事に書いていますので見てみてください。
ビタミンの摂取量
2020年版食事摂取基準によると下の表の通りに設定されています。
(18歳~29歳の推奨量の場合)
男性 | 女性 | |
ビタミンA | 850μgRAE/日 | 650μgRAE/日 |
ビタミンB1 | 1.4mg/日 | 1.1mg/日 |
ビタミンB2 | 1.6mg/日 | 1.4mg/日 |
ビタミンB6 | 1.4mg/日 | 1.1mg/日 |
ビタミンB12 | 2.4μg/日 | 2.4μg/日 |
ナイアシン | 15mgNE/日 | 11mgNE/日 |
パテント酸 | 5mg/日 | 4mg/日 |
ビオチン | 50μg/日 | 50μg/日 |
葉酸 | 240μg/日 | 240μg/日 |
ビタミンC | 100mg/日 | 100mg/日 |
ビタミンD | 8.5μg/日 | 8.5μg/日 |
ビタミンE | 6.0mg/日 | 5.0mg/日 |
ビタミンK | 150μg/日 | 150μg/日 |
これらのビタミンを全て摂取することは難しいのでマルチビタミンを使用することをおすすめします。
クレアチン
クレアチン(英語:creatine)とは、アミノ酸の一種でアルギニン、グリシン、メチオニンから生合成されます。
体内では、肝臓、腎臓、膵臓でクレアチンリン酸(クレアチンがリン酸化したもの)として生合成され、そのほとんど(95%)が骨格筋に貯蔵され、必要に応じて使われます。
クレアチンの効果
- 短時間高強度の運動パフォーマンス向上
- 筋合成を高める
- 持久力アップ
- 抗酸化、抗炎症作用で筋疲労回復を促進する。
- ミオスタチンを低下させる。
クレアチンの摂取方法
クレアチン摂取のタイミング
糖質を食べた後は、インスリンが多く出るタイミングなので食後にクレアチンを飲むのが最も効果がありそうです。
クレアチンの摂取量
体内のクレアチン貯蔵量は70kgの人で約120gと言われており、消費量は、1日に2g程度です。
トレーニングや運動をしてる人はクレアチンの消費量が増えますので一日に5g程度の摂取がいいと考えられます。
グルタミン
グルタミン(英語:glutamine)とは、体内で最も多く存在するアミノ酸です。体内でも生合成され、筋肉や血液中でストックされますが、体にストレスがかかった状態では生合成量では不足する場合があります。このようなアミノ酸を「条件下必須アミノ酸」と呼び、積極的に摂取する必要がある栄養素です。
グルタミンの効果
- 筋肉の分解を防ぎ、回復を早める
- 免疫力を高める
- 消化器をサポートする
- 筋合成を促す
- 傷の修復を助ける
グルタミンの摂取方法
グルタミン摂取のタイミング
起床後やトレーニング後の体内のグルタミン量が低くなった時に飲むのがおすすめです。
トレーニング前にグルタミンを飲むと疲労物質の「アンモニア」が発生する可能性があるので、トレーニング後に飲みましょう。
グルタミンの摂取量
グルタミンは、プロテインなどにも含まれていることが多く、そのようなグルタミン量も含めて一回10~15g程度、一日では20~30g程度飲むことで効果が期待できそうです。
マルトデキストリン
マルトデキストリン(英語:maltodextrin)とは、デンプンを分解して作られる粉末のことで、糖質(炭水化物)の一種です。マルトデキストリンは、分子量がブドウ糖より大きく浸透圧も低いため吸収が速く、胃腸への負担も少ないためトレーニング中の摂取に向いています。
また、マルトデキストリンは、ほのかに甘く飲みやすい点でもトレーニング中に向いています。しかし、マルトデキストリンの大量摂取は、副作用が出てしまうことがあります。また血糖値が急激に上昇するため、インスリンが大量に分泌されてしまい、血糖値が急降下してしまう、糖質の吸収が悪くなってしまうことがありますので注意が必要です。
マルトデキストリンをさらに細かく分解したもので「クラスターマルトデキストリン(CCD)」というものがあります。クラスターマルトデキストリンは、マルトデキストリンよりさらに副作用の可能性が少なく、血糖値をを高い状態で保ってくれる効果があります。
金銭的に余裕があればクラスターマルトデキストリンをおすすめします。
マルトデキストリンの効果
- トレーニング中のエネルギー源
- カタボリック
- 筋肉の成長を促進
マルトデキストリンの摂取方法
マルトデキストリン摂取のタイミング
マルトデキストリンまたは、クラスターマルトデキストリンの摂取するもっともおすすめのタイミングは、トレーニング中です。
その他に、トレーニング前やトレーニング後に摂取するのもおすすめです。
マルトデキストリンの摂取量
マルトデキストリンの場合、体重1kgあたり0.5~1gを水に溶かして飲むのがおすすめです。
クラスターマルトデキストリンの場合は、体重1kgあたり1gを水に溶かして飲むのがおすすめです。
マルトデキストリンやクラスターマルトデキストリンは、BCAAやEAAなどのアミノ酸(タンパク質)と一緒に摂取することで相乗効果が生まれますので、ドリンクに一緒に混ぜて飲むのがおすすめです。
まとめ
今回は、筋トレ初心者に向けておすすめるサプリメントをご紹介しました。ご参考になれればうれしいです。